「空母いぶき」という漫画があります。今度映画にもなるんですね~♪実はこの「いぶき」という名前の空母って実は存在しているんですよね。今日もマニアックな昨日の飛行機に続き今日は船のお話。未完成空母だった「伊吹」が存在した件。
こんにちは、三重のカワサキのバイク屋、カワサキプラザ桑名の代表の今西です。
この手のマニアックなお話はいくらでもこれもネタがある(笑)今日は「空母いぶき」と未完成空母「伊吹」のお話。
「空母いぶき」は今度映画になるみたい。
かわぐちかいじ作の漫画の作品。かわぐちかいじさんは他にも「沈黙の艦隊」や「ジパング」など数多くの有名な作品が存在します。
今回の作品の「空母いぶき」もリアルな現実とフィクションがどこまで未来を予想していたの!!と思ってしまう内容です。劇中に登場する航空機搭載護衛艦は現在就航している海上自衛隊所属のいずも型護衛艦にスキージャンプ式の滑走路をつけた船。そして登場する戦闘機のF35Aなんかは現在航空自衛隊が配備をすすめようとしている飛行機です。
上の写真が海上自衛隊所属の護衛艦「いずも」↑
上の写真が「いぶき」スキージャンプ式とは飛行機を飛ばすためにスキーのジャンプ台みたいな感じで飛行機を飛ばす方式を言います。イギリスやソ連の空母でも採用していた方法です。
しかも作品の題名である「空母いぶき」この船の名前は実際にあった空母の名前なんです。海上自衛隊の護衛艦は、昔使用されていた船の名前を最近よく使っています。「いずも」「ひゅうが」「いせ」など・・・。
この「いぶき」という艦名も昔、あったんです。第二次世界大戦の旧日本海軍の空母として建造されたんですよね。
もともと、この「伊吹」は重巡洋艦(戦艦の小さい版ね)で建造されたのがきっかけです。鈴谷型と言われる当時の旧日本海軍ではすごかった一番最新鋭の戦闘艦の進化版として建造がスタートしたんですが、歴史の教科書でたまにでてくる、ミッドウェー海戦で日本の主力空母が一気に4隻も失ったことから、急遽空母を沢山作ることになり、建造していたドックをでてしばらくは放置されていたんです。しかし、それでもなんとか使える空母を・・・ということで砲塔(大砲うつところ)まで作っていた「伊吹」を空母に改装することとなり、空母として艦種が変わることになります。
しかし、だんだんと戦局が悪くなり、空母はいろんな戦闘艦の護衛なしでは戦えない船なんですが、そもそも戦闘艦がどんどん減っていくし、戦局も空母を使う作戦が立てられなくなり、工事が80%くらいのところまできて工事中止。そしてそのまま終戦を迎え、終戦後解体処分される運命となりました。
ただ元々、重巡洋艦として設計して建造していた途中で空母に改装したことにより、航空機の予定していた搭載機数も少なく、この空母には新型の「烈風」という戦闘機を搭載する予定だったんですが、またこの「烈風」という戦闘機も終戦間際でプロトタイプが数機できた感じだったので完成しても運用したり、戦局に影響を与えることは難しかったと思います。
そんな悲運だった「伊吹」を漫画の中で復活して「いぶき」という名前を付けた空母が活躍する・・・(戦争漫画なのであまり活躍って言ってもいけないかもしれませんが)ミリオタとしてはなんかいいなぁ・・・と思うわけです。
このように完成しなかった旧日本海軍の船って結構存在します。
他にも松型駆逐艦多数、そして戦後賠償として各国がこぞって持って行った秋月型防空駆逐艦、雲竜型と呼ばれる空母・・・そして多数の潜水艦などなど・・・沢山の船が完成をまたずにして終戦を迎えた訳です。
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