前回のエアフィルタ交換のお話ですが、汚れでの交換判断は前回をみてもらうといいかと。じゃあ、汚れていないエアフィルタなどの交換判断は??Twitter上で質問が上がったのでちょっと距離と時間の交換判断をブログで書きます。
こんにちは三重のカワサキのバイク屋の代表の今西です。実はメンテナンスノート(新車でバイクを買うとついてくる整備記録を記載するノート)
この中の記載に・・・
エアフィルタ(エアクリーナ)の状態と項目があり、こう記載されています。「エレメントを取り外し、汚れ、詰まり、損傷等がないかを目視等により点検します。」
・・・抽象的(笑)多分交換基準がすごく難しいのと、判断が使用状況に応じて変わるのでこれだけですごーーーーーーい長い文章になるから記載できないでしょうね。
じゃあ、現場の販売店はどのように交換基準、判断をしているか?
うちのお店はこう思って基準を作っています。
1、使用環境により交換タイミングを調整
2、走行距離にて交換タイミングを調整
3、使用期間の時間経過により交換タイミングを調整
簡単に書くとこうです(笑)これを詳しく専門家みたいに書くと・・・
1についてですが、使用環境とは、例えばお客さんのバイクの使い方。長野や空気がいいところによくツーリングに行くバイク乗りは結構汚れない。反対に国道23号線みたいなトラックの走行が多い道を通勤などで使用しているバイク乗りはエアフィルタがよく汚れている。同じバイク、同じ距離を走っていてもフィルタの汚れが全然違います。
2についてですが、ボクは少なくても10000kmくらいで交換をオススメしています。点検のタイミングがずれて15000kmがリミットかなと。そんなにすごく高い部品ではないので持たせるより、交換して安心してもらった方がいいかなと。まぁこの距離を越えて使用していると何らかの不具合がでてくる場合が統計であります。(by今西データ)
3についてですが、これが一番やっかいな話。距離をあまり乗らない、バイク乗りで年間の走行距離が3000km以下の場合。年3000kmだと、3年でも9000km、5年でも15000kmとやっと、2の条件になってきます。しかも1の条件の使用環境が空気のいいところばかりツーリングしていると見た目は汚れていない。しかしこれが盲点で、目に見えない溜まった汚れにより、フィルタが目詰まりしている場合があります。
これがボクの交換時期の判断と思うところ。諸説ありますが、このやり方でするとトラブル減りますね。
じゃあ、どうやって交換タイミングを調整しているか??
うちのお店はこうです。こう考えてもらうといいかな。今でこそ病院に行くと電子カルテで今まで何したか?どんな薬を調合したか?って電子カルテで見れますが、ちょっと前まで手書きカルテでしたよね?あの医療カルテのバイク版です。↓↓
こんな風に一回の整備のたびにカルテを作ってます。請求書じゃなくカルテね。だからこれお金生まない無駄な努力をよく笑われます。
上がスクータ版↑この記載事項に次回の点検の際にエアフィルタ交換、プラグ交換をおすすめ・・・と記録を残していきます。
簡単に言うと、うちのお店で整備したバイクはすべてこのカルテが存在するという事。
そこから、距離の増え方、バイクの使用用途の変更、バイクの消耗部品の交換タイミングを調整しているんです。だから3つの交換タイミングは、それなりにデータが存在しないとお客さんに提示や提案ができないんですよね。じゃあ、なぜ統計がとれるか??実はこの修理カルテ、データベースかしていて現状で約3万件のデータベースとなってます!!!!!!
30000件!!!ずっとコツコツ貯めたデータ(笑)これだけは誰にも負けないデータベースかな(笑)
実はホントこのデータは、すぐの売上には繋がらないし、よく無駄!、意味あるのか?と言われますが、数年後にデータとしてすごい効果を発揮します。人間の記憶力って案外しれてますからね。売上もすごく大事。だって食べていかなおいといけないから。けどそれよりもお客さんのバイクが安心でき、安全にトラブルなく、バイクが走り続ける事がボクは一番重要と思う。それがボクのお仕事かな(笑)
ちなみに前回の話はこれ。↑↑
0コメント