バイク業界に籍を置き、20数年。ホントは誰もバイクに興味がないのかも知れません。今までバイクが売れていた時代。それにあぐらをかき、ホントのバイクの楽しさが伝わっていないそんな気がした会議の夜。
こんにちは。三重のカワサキのバイク屋、カワサキプラザ桑名の代表の今西です。
長年、業界に身を置くと見えなくなるものがあります。これだけ宣伝しているのになぜバイクが売れないの?こんなにいい商品なのにどうして誰も興味をしめさないの?
長年そういう思いが募るなか、多分バイク、そしてカワサキ、そしてバイク屋の伝え方が理解してもらえない・・・と思ってました。
けどどうも最近違うような気がします。
それを教えてくれたのが、エクスマなのかもしれません。ちなみにエクスマって何??という方は下のリンクへ。
ボクたちバイク屋にとって普通のことが世間一般にしてみたら、非常識なのかもしれません。なぜバイクメーカーであるカワサキを知らないの??この疑問・・・バイク業界ではカワサキを知っていたり、バイク乗りならカワサキというメーカーを知ってます。しかし世間一般からすると・・・バイク?カワサキ??全く知られていないんですよね。
現にSNSを活用しているエクスマの講師の先生方もカワサキを知らないし、よく言われるのが「だれもカワサキのこと知らないよ。なんで知っていること前提なの??」と。
多分これを他のことに置き換えるとこうなんでしょう。
女性の化粧品、男性では全然わからないですよね。メーカー名は知っているけど、何がどのように使うか・・・全くもってわからない。
アニメがどれだけ素晴らしい日本を代表する文化でも、興味がない人にとってどのアニメに登場するキャラクターも同じに見える。
女性からしたら、どれだけステータスがある車でも、実用的に家族で遠出できる車の方がスポーツカーよりワンボックスの方が魅力がある・・・
つまり人は好きなことには興味があり、調べたりいろいろ情報を集めるけど、興味のないものには全く見向きもしない・・・バイクに興味がない人にどれだけカワサキのバイクのすばらしさを伝えても、伝わらない・・・
伝わっていると錯覚しているバイク業界が実は誰にも伝わっていないんではないだろうか・・・とボクは思います。確かにバイクが好き、そしてカワサキが好きな人には伝わります。カワサキのすばらしさ、そしてバイクを持つことによるバイクライフを中心とした幸せな人生が送れることを。
しかし、バイクに興味がない人にとってそれって伝わらないし、ましてカワサキのすばらしさが見えない。
ボクの師匠であるエクスマの藤村先生がいいます。
「どんなに素晴らしい商品やサービスがあっても、伝わらなければその商品は存在しないのと同じ」 (すこーし文面が違うけどご愛敬ということで)
だってカワサキのバイクという商品ってすごいんですよ。カワサキがバイクを作るきっかけは、戦後GHQに飛行機の製造を禁止され培った飛行機の技術などを応用してバイクという平和であり、人々に活力をお渡しするモノを作ってきたんです。そして知られていないですが、バイクという世界、実は日本の4メーカーである、カワサキ、ホンダ、ヤマハ、スズキで世界のシェアかなりのアドバンテージもっているんですよね。けど日本では全然知られていない・・・
だからこそもっとバイク屋さんがバイクの楽しさを伝わることしなくてはいけないと思うんです。多分ここまで書くと抹殺されそうですが(笑)
けど今日の会議で思ったんです。
カワサキのブランドの理念。カワサキの創業者である川崎正蔵さまの理念。
「そのワザを通じて国家社会に奉仕する」
理念やブランドという言葉がでてくるときれいごとかも知れません。けどね、まさにそう思うんです。それは社会に対して有益?奉仕している?カワサキって製品を世に送り出す時にこの理念に立ち返るそうです。
所詮、小さい地方都市のイチバイク屋ですが、この理念好きです。そしてその理念の元、カワサキのバイクの認知度が広がりカワサキとカワサキファンが楽しく人生を送れるようにカワサキの想いを伝えること・・・多分これが現場のバイク屋のお仕事なのかな・・・と思います。
ボクは確かにバイクが売れないと、奥様に給料が渡せないので困ります。けどその前にカワサキのバイク、ひいてはバイク全体の楽しさをしってもらう仕組みを早い段階で業界に浸透することを切に願います。
多分、バイク業界同士で争い、シェア争いする時代は間もなく終わります。それよりバイク乗りにとって、バイクライフを楽しく豊かに過ごせる環境作りを早急にしなくてはいけないような気がします。多分、残された時間はあまり多くないと思います。
だからこそ、多分業界で変わり者、歩く手りゅう弾、対人地雷、めんどうな田舎のバイク屋といわれても発信を続けていきます。(まあ業界では異端児(爆弾魔)なので好かれてはいませんが)それでもボクは発信を続けていきます。
なぜなら、カワサキはもちろんのこと、沢山のバイクを通じてお世話になった人に恩を返したいから。誰もが無理と言われることできたらカッコいいし。
潰れそうだったうちのお店。そのお店に手を差し伸べてくれたカワサキ。
そんなバイクメーカーをもっと世間に知ってもらいたい。ボクの想い。そして恩義を返すこと。沢山の迷いがあった20年間。けどもう迷いはありません。
今こそそれを返すときかな。
使命というものがあるならば、ボクは多分これがボクの最大の使命なんだと思います。誰よりもバイクの環境が好きで、バイクを作るメーカーが好きで・・・。
もし少しでも街中で走っているバイクをみたら、ぜひ検索してみてください。バイクを作る設計者、バイクを生産する技術者、バイクを販売するスタッフ。実はバイク一台一台にホントはすごい想いが詰まっているんですよね。
そんな素晴らしいバイクというモノをきちんと伝わるように伝えなかった、バイク屋。
そろそろいろんな事を考えなくてはいけないのかも知れません。
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