今現在しているバイクの整備の記録って、全然その現在では役に立ちません!しかし整備のデータベースは数年後このデータのおかげで整備の方向性が意外と簡単に出る時があります。未来のために・・・そんな整備データをため続けて11年。約30000件のデータがうちのお店の財産です。
こんにちは。三重のカワサキのバイク屋、カワサキプラザ桑名の代表の今西です。
着ている服は季節によって変わるけど、基本の整備はそんなに変わることがないです。電気制御が発達してきていますが、それでも基本、バイクが壊れ、それを修理する・・・このスタイルは変わらないかな。
そんな中、人の記憶って案外あてにならないものです。今日もTwitterでつぶやいたのですが、
こないだ整備を・・・って言われるときは数年の単位です(笑)
あと数回の整備はだいたい一回だけの整備・・・。そんなものです。
ボク自身も覚えていないんですよね(笑)全部覚えるのって無理!
理由は簡単です。年間3500人から4000人近くのバイク乗りとお話しているから(笑)さすがに全部覚えていない・・・。11年間だけでも少なく見積もって38500人もの人と接しているという・・・統計の数字は恐ろしい・・・。
そこで実は一番肝心なのが、交換した部品じゃ実はないんですよね。なぜその部品を交換するにいたったか?実はここを注視して記録をデータとしています。
修理して交換した部品って意外とお客さんも覚えているし、ボクたちもそのバイクを見ると変えたことって覚えていたりするんですよね。けどなぜその部品を交換するにいたったかという過程。
例えば上の写真はあるバイクの整備の記録。メモ書きでクラッチキャリパを交換したことが書いてあります。この部品をこの整備ではごそっと新品に交換したんですが、実はこの部品、分解して修理することも可能な部品なんです。けどこれなんですよね。
「オーバーホール(分解して修理すること)より交換の方が安いし、中身がひどかったため」つまり分解して修理すると人の手が介在します。人の手が介在すると工賃が発生する・・・しかも中身がひどかった(かなりの修理時間を要する)との判断で新品に交換したということなんです。
まぁそんなに状況が悪くなければ分解修理の方がお値打ちになるんですが、この判断をした時って多分通常の2倍くらいの時間を要する・・・そうするとポン!と新品を搭載した方が早いし、安いし・・・ということがわかり、なぜ新品に交換をしたか?ということがわかります。こういう記録をボクは大事にしています。
物事には原因があるんですよね。修理するにはなぜ壊れたか?これをある程度追求しないと結局原因となったことを解決せずに整備完了してしまうとまた同じ壊れ方をする時があります。それを防止するためになぜその時にそれをしたのか?これがボクの中のデータと思っています。
そして約30000万件となったデータが集まると意外なことがみえたりします。特定機種で特定の距離、特定の乗り方でデータを見ていくと同じように交換部品が発生していくという・・・データを見ると面白い結果がでたりします。
あと余談ですが、一人のお客さんだけ絶対にゼネレータ(発電機能)がどのバイクを新車で買ってもらっても壊れる人がいます。新車で購入したバイク5台ともね(笑)
この人なんかはデータを見る限りわかることがオイル交換の交換スパンが長すぎるということ。4000kmで交換したり、10000km近く走っていたり・・・オイル交換スパンが毎回どのバイクでもめちゃくちゃなので必ずゼネレータが壊れています。一応、オイル交換せな壊れるよ!!!と毎回嫌われるくらい言っているんですがね(笑)
2008年から始めた整備データベース。作ったときは自分でもホントに価値があることなのか・・・疑問でホント面倒な作業ですが、ここ数年このデータがお店にはなくてはならないものとなっております。
カワサキプラザ桑名 (株式会社今西マシーンテクノ)
〒511-0912 三重県桑名市星川889-1
[定休日]毎週月曜、第2日曜日 [営業時間]10:00~19:00
電話 0594-31-5505 FAX 0594-31-5959
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